漫画「アラベスク」のあらすじ・感想。熱血教師と生徒の物語

漫画アニメレビュー
出典:コミックナタリー

漫画「アラベスク」のあらすじ

ウクライナ、キエフシエフチェンコバレエ学校の生徒ノンナ・ぺトロワが、ソビエトの天才舞踊家ユーリー・ミロノフに才能を見出され、レニングラードバレエ学校に編入する。

新しいクラスメイトとの確執、新作バレエ「アラベスク」の主役に抜擢され、ノンナは強力なライバルに出会うことになる。

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漫画「アラベスク」の登場人物

  • ノンナ・ぺトロワ
  • ユーリー・ミロノフ(ソビエトの金の星と言われる天才舞踊家)
  • アントニーナ・スホワ(ノンナのルームメイト)
  • ライサ・ソフィア(ボリショイ・バレエ団のプリマ)
  • マイヤ・イワネンコ(レニングラードバレエ学校でのノンナのライバル)
  • エドゥアルド・ルキン(ミロノフのライバル)
  • レオ・リジンスキー(バレエ映画版「アラベスク」の映画監督)
  • カリン・ルービツ(ピアニスト)
  • オリガ・デミードウ(田舎町のプリマバレリーナ)
  • アレクセイ・デミードフ(オリガの息子。ピアニストを目指す)
  • クレール・マチュー(パリ・オペラ座のバレリーナ)
  • クレール・モットー(パリ・オペラ座のプリマバレリーナ:エトワール)
  • レミル・ブロフ(第二のミロノフと言われる。コンクールでノンナのパートナーを務める)
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漫画「アラベスク」の感想

熱血教師と生徒の物語は、スポーツではよく見るジャンルです。コーチと生徒の関係性。

「エースをねらえ」、「アタックナンバーワン」、この漫画もその一つ。

舞台はソビエトの時代、バレエ教師の母と、優秀な姉を持つノンナは劣等感を持ちながらバレエを続けていた。

そこにレニングラードから来たユーリー・ミロノフに才能を見出され、ノンナはレニングラードバレエ学校へ編入する。

レベルの違いや、クラスメイトの圧力に負けそうになり、自信をなくすノンナ。

ミロノフのバレエ特訓が始まった。

キエフ時代、ノンナは身長が高いことがネックであったが、それは彼女の強みであることに気づく。

新作バレエの主役に抜擢されるものの、すぐにモスクワのボリショイバレエ団からライバルが現れる。

目の前の現実から何度も何度も目をそらし、逃げてしまうノンナ。

その時出会う人々から人生の教訓を学び成長するノンナ。

厳しいながらも、ノンナを信じ続けるミロノフ、二人は数々の困難を乗り越え、人生のパートナーになりつつある。

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才能があるのにコンプレクスだらけの主人公

類稀なる才能があるにも関わらず、メンタルの部分でいつもライバルに負けてしまうノンナ。

「私、負けないわ」と思うまでに、多少の時間を費やすのんびり型ヒロイン。

だが、毎回ノンナの強さを引き出してくれる人々に出会う。厳しいイケメンバレエ教師ミロノフのレッスンはスパルタ式。

ただ、自分自身にも厳しいので、人を甘やかしたりはしない。

それ故にノンナは何度も自信をなくす。飴と鞭の鞭ばかりを打ち、衰弱したところで、すっと手を差し伸べる。

マイナス思考型で、人によってはこんなヒロインに感情移入ができないかもしれない。

事が悪く進む原因は自分なのに、かなりの遠回りをしなければ気づく事ができない。

しかし、人間の愚かさとは、そういうものではないだろうか。

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バレエ名作が沢山

オリジナルバレエ「アラベスク」以外にも、バレエの古典作品が色々と出てきます。

モスクワとレニングラード版の「瀕死の白鳥」の違いなど、バレエ好きには楽しい漫画です。

バレエを知らない方にも、ノンナの成長物語として楽しく読み進めていけます。

各巻で新しい人物が登場しドラマがあります。毎回ハラハラの連続。

唯一のんびりできるのは、最後のページのみです。

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妖精と人間の違い

バレエ作品には妖精が主人公の物語がある。

それを体現する上で、アーティストは肉体だけでなく精神をも芸術作品の極みに立たなければならない。

ノンナも白のバレエと言われる「ラ・シルフィード」を踊る上で色々と模索します。

人が何かを考え、迷う時に、周りの助言は大きな力を持ちます。

ノンナはただでさえ他人の意見に左右されてしまうので、知りもしない人をライバル視し、自ずと敵を引き寄せ苦しむ。

真のロマンティクバレエを実感したノンナはやっと一人前のバレリーナとなり、一人の女性としてミロノフと釣り合う事ができました。

生徒と師の間柄、馴れ合いができればお互いの成長は望めない。

それを見据えて男ミロノフが待ち続けた恋の信念はあっぱれです。

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亡命について

ソビエトバレエ時代に、本当に外国へ亡命したダンサーはいました。

昨年映画にもなったルドルフ・ヌレエフや、ミハイル・バリシニコフなど、ヨーロッパやアメリカで成功したダンサーはいます。

ソビエトのダンサーは、海外公演に行く際に、KGBからどのように外国人と振る舞うべきか言われてたようです。

漫画の中ではエーディクがベルギーへ亡命します。

国民の憧れる職業にも関わらず、その狭いバレエ界で窮屈さを隠しきれないエーディクはノンナを連れて、逃亡しようとしますが、結局彼一人が行ってしまいます。

自由の制限があるソビエト、しかし故郷を捨てる覚悟は、まるで死を覚悟した者にしかできない荒技です。

もちろん、ノンナのメンタルの弱さ、ミロノフへの隠しきれない愛の力で、ノンナ自身の亡命は中止します。

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ライバルたち

それぞれのライバル一人ずつで漫画が出来上がりそうなほど、彼女たちにもドラマがあります。

皆、バレエを通して、苦しみ、希望を抱き、誰かは諦め、誰かは死に、別の道へ進む者、思っていた道とは違う道へ行かされる者が出てきます。

そう思うと、ノンナは正統派。

バレエの道は一本道で、歩いているうちから血が流れるようです。

きつい、やめたい、逃げたい、そう思っても仕方ありません。

しかし、結局ノンナを鼓舞するのはライバルたちであり、100パーセント悪い人たちでないので、敵ではありません。

己の敵は己自身。

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キラキラお目目

昔の少女漫画特有のキラキラお目目。

しかし、昔の少女漫画は大人っぽい作品が多い気がします。

話の内容も、ゆるくなく、とても厳しい。厳しいし、辛い気持ちになります。

試練があるのです。

その試練を主人公が乗り越えた時に何てホッとする事でしょうか。

ホッとしたのも束の間。すぐに新たな試練が目の前にドーンと現れます。

そして、今回はもうダメかもしれない、救えない、ダメだ、諦めるしかないのか?という判断を主人公は委ねられます。

メンタルの弱いノンナは、いつまで経っても弱いですが、弱いなりの強さ、窮鼠猫を嚙む的な力を発揮します。

エゲツない試合を何度もして、ボコボコになりながらもチャンピンオンになるようなガッツさが彼女の強み。

トウシューズを履いて踊るノンナは、無敵になれる。

何度、あのキラキラした瞳から涙が流れたでしょうか。

涙のヒロイン、ノンナがここにいます。

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ミロノフ先生

先生と呼ぶには若くてイケメン。

しかし、バレエバカですごく厳しい。

バレエ以外のことは何もしてやれない男ですが、とても魅力的。

バレエが好きだから、バレエ教師ミロノフが好きなのか、バレエを踊るミロノフが好きなのか、イケメンで強い男が好きなのか、これだけ厳しい稽古を強いられ、一途に想いを募らせるノンナはすごいです。

人を好きになると、強くなれる。しかし、バレエもミロノフもノンナを裏切らない。

最初に出会った時から、彼らは運命のパートナーであった。

糸は繋がっていたのに、勝手にごちゃごちゃと絡ませてしまったのは、ノンナの心。

最後まで糸が繋がっていて良かったです。

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